犬のお散歩中、絶対に近づけてはいけない危険な植物と雑草

お散歩・お出かけ
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愛犬がお散歩中、草を食べてしまったり、サラダバーと言って広場で草を自由に食べさせていませんか?

道端や公園には、一見無害に見えても犬にとって有毒な植物や、思わぬ危険が数多く潜んでいます。

今回は、場所ごとに注意すべき植物と、見落としがちな草むらの危険についてまとめました。

ちなみに、ワンちゃんが草を食べたがる詳しい理由については、Honda Dogの解説コラムでも詳しく紹介されています。

愛犬が食べている草は大丈夫?草食の理由と危険な植物 | Honda Dog | Honda公式サイト
愛犬が公園や庭に生えている草を食べた後に、嘔吐をしていませんか。嘔吐は様々な病気の症状としてもよく見られるため、飼い主さんは心配ですよね。犬が草を食べるのには、ストレスや消化不良の解消など、いくつかの理由があります。しかし、草の中には食べる...

いつもの散歩コースに潜む!場所別の有毒植物リスト

道端や花壇でよく見かける身近な花の中には、犬が口にすると強い中毒症状を起こすものがたくさんあります。

街路樹・公園でよく見る庭木

キョウチクトウ(夾竹桃)

  • 危険度: 極めて高い
  • 特徴
    夏にピンクや白の美しい花を咲かせ、街路樹や公園の生け垣として非常によく見かけます。しかし、葉、花、枝、根、そして周辺の落ち葉にいたるまで、すべての部分に「オレアンドリン」という強い強心作用を持つ有毒成分が含まれています。
  • 症状
    誤って口にすると、激しい嘔吐や下痢、心臓の脈拍が乱れる不整脈を引き起こし、最悪の場合は心不全で命を落とします。折れた枝から出る白い樹液が皮膚に触れるだけでも皮膚炎を起こすため、絶対に近づけてはいけません。

ツツジ

  • 危険度: 高い
  • 特徴
    春先に街のいたるところで見かけるツツジも、犬にとっては注意が必要です。
    葉や花の蜜に「グラヤノトキシン」という神経毒を持っています。
  • 症状
    散歩中に落ちている花を舐めたり食べたりすると、よだれが異常に出る、嘔吐、下痢、ふらつきなどの症状が現れます。
    重症化すると血圧が低下し、けいれんや呼吸困難に陥るケースもあります。

イチイ(オンコ)

  • 危険度: 高い
  • 特徴
    秋に可愛らしい赤い実をつけるため、庭木や生け垣によく使われる針葉樹です。
    赤い果肉自体には毒はありませんが、その中にある「種子」に「タキシン」という猛毒が含まれています。
  • 症状
    犬が実を丸呑みして種を噛み砕いてしまうと、急激な心機能の低下を招き、嘔吐や呼吸困難、心停止を引き起こします。
    小型犬の場合、一粒でも非常に危険です。

アジサイ(紫陽花)

  • 危険度: 高い
  • 特徴
    梅雨から初夏にかけて咲く代表的な花で、庭先や公園、道端など非常に身近な場所でよく見かけます。
  • 花、葉、つぼみ、根などすべての部分に「青酸配糖体」という有毒成分を含んでいます。屋外の散歩中はもちろん、切り花として室内に飾った際の花びらや葉の誤食にも注意が必要です。
  • 症状
    誤って口にすると、嘔吐や下痢、過度なよだれ、ふらつきなどの症状が現れます。大量に食べて重症化した場合は、過呼吸やけいれん、麻痺を引き起こし、最悪の場合は昏睡状態に陥る危険性もあります。

空き地や道端の雑草・野草

ヨウシュヤマゴボウ

  • 危険度: 高い
  • 特徴
    夏から秋にかけて、ブルーベリーによく似た濃い紫色の実をブドウのようにつける大型の雑草です。空き地や道端、公園の裏手などに自生しています。
  • 症状
    根から葉、実に至るまで全体に「フィトラッカトキシン」という有毒成分があり、特に種子と根の毒性が強いです。誤食すると激しい嘔吐や下痢、腹痛を起こし、呼吸代謝障害から昏睡状態に陥ることがあります。

ノビル・野生のネギ類

(ノビルの花)

  • 危険度: 中〜高
  • 特徴
    春先に河原や土手、道端の草むらに広く自生する野生のネギ類です。
    見た目が細い雑草に似ているため、におい嗅ぎの最中に誤って食べてしまう事故が起きています。
  • 症状
    タマネギ中毒と同様、成分に含まれる有機硫黄化合物が赤血球を破壊し、重度の貧血や血尿(タールのような濃い色の尿)、黄疸を引き起こします。食べてから数日後に症状が出ることも特徴です。

ガーデニング・花壇の花

ユリ科全般(ユリ、チューリップ、スイセン、ヒヤシンスなど)球根植物

球根植物の例 スイセンの花

  • 危険度: 極めて高い
  • 特徴
    どれも花壇や個人の庭先でよく育てられている非常に身近な花ですが、犬にとって致命的な毒性を持ちます。
  • 症状
    誤って口にすると、数時間以内に激しい嘔吐や過度なよだれ、元気がなくなるなどの初期症状が現れます。主に激しい胃腸炎(嘔吐や下痢)や、重症化した際の血圧低下、心不全、けいれんなどの神経症状が特徴で、命に関わるケースもあるため油断できません。
  • 球根部分には最も強い毒性が含まれていて食べると大変危険です!
  • 事故が起きやすい理由
    犬は土を掘る習性があるため、庭や花壇に地植えされた球根を掘り起こして、おもちゃ代わりにかじってしまう事故が多く発生しています。
  • 対策
    犬が遊ぶ庭には球根植物を地植えしない、プランターは犬の届かない高さのスタンドに置く、花壇には柵を設けるなどの予防策が重要です。

シクラメン

  • 危険度: 高い
  • 特徴
    シクラメンも球根植物です。
    冬の鉢植えの定番ですが、ガーデンシクラメンとして屋外の花壇に植えられていることも多い植物です。
  • 症状
    全草に「シクラミン(サポニンの一種)」という有毒成分があり、特に根や球根部分に集中しています。
    愛犬が土を掘り返して球根をかじってしまうと、激しい胃腸炎や嘔吐、下痢を起こし、大量に摂取すると神経症状や心臓麻痺を引き起こします。

クリスマスローズ

  • 危険度: 高い
  • 特徴
    冬から春にかけて日陰の花壇などでよく見かける人気の多年草です。
  • 症状
    全草に強心作用のある有毒成分を含んでいます。
    誤食すると口の粘膜がただれて激しい痛みを感じるため、大量のよだれを流したり、嘔吐や下痢、心拍数の低下を招きます。
    また、樹液に触れるだけでも皮膚がカブレる原因になります。

毒だけじゃない!雑草・野草に隠れた「2つの大きな危険」


散歩コースの草むらには、植物そのものが持つ毒性以外にも、見落とされがちな「二次的なリスク」が潜んでいます。

除草剤の散布による農薬中毒


空き地、農道の脇、線路沿い、さらには一般の住宅地や公園の植え込みなどには、雑草対策として定期的に「除草剤」が散布されている可能性が十分にあります。

  • リスク
    散布直後の草むらに愛犬が立ち入り、薬剤が付着した草を舐めたり食べたりしてしまうと、化学物質による急性の中毒(農薬中毒)を起こします。
  • 症状
    急な激しい嘔吐、口から泡を吹く、下痢、けいれん、歩行困難などが現れ、処置が遅れると命に関わります。
    自治体の管理する公園などでは看板で告知されることが多いですが、私有地や道端では目印がないことも多いため、不自然に枯れ始めている草むらには絶対に近づけないようにしましょう。

「ノギ(イネ科雑草の穂)」の突き刺さり


夏から秋にかけて、道端に青々と茂るエノコログサ(通称:ねこじゃらし)などのイネ科の雑草。
この先端にある、麦の穂のような細いトゲ状のパーツを「ノギ(芒)」と呼びます。
我が家の愛犬たちの散歩コースにも、たくさんのイネ科の雑草があります。

青いうちはまだいいですが、枯れたものを触ってみるととても鋭いです。
先日もイヌムギらしきものが、愛犬のわきの下に絡まっていて、ヒヤッとしました!

ノギは犬が草むらに顔を突っ込んだ際、耳の中、鼻の穴、目、指の間(肉球の間)などに刺さりやすいです。
皮膚を突き破って体内に侵入し、内部で化膿して激しい痛みや腫れを引き起こします。
最悪の場合、全身麻酔をして手術で体奥深くから取り出さなければならないケースも珍しくありません。

ノギの表面には、一方通行に進むような微細な逆トゲがついています。
釣り針の返しのような構造です。
そのため、一度服や皮膚に刺さると自然には抜けにくく、動くたびにどんどん奥へ侵入していく厄介な性質を持っています。

イネ科の雑草の例 イヌムギ

ムギクサ

愛犬を守るための予防策と万が一の対処法

日常のお散歩でこれらのリスクを回避するために、飼い主さんが徹底すべきポイントをまとめました。

草むらにむやみに顔を突っ込ませない

犬にとってにおい嗅ぎは大切な行動ですが、視界の悪い茂みには何が潜んでいるか分かりません。
特に有毒なキノコや落ち葉、ノギの被害を防ぐためにも、草が鬱蒼と生い茂っている場所ではリードを短く持ち、愛犬のコントロールができる状態を維持しましょう。

また、草むらには植物の危険だけでなく、マダニなどの厄介な害虫も潜んでいます。
自然の多い場所を歩く際の虫除け対策については、以下の記事もあわせてご覧ください。

暗い時間の散歩はルートを選ぶ

夜間や早朝の薄暗い時間帯は、足元にある植物の種類や、除草剤がまかれているかどうかの目視確認が非常に難しくなります。
暗い時間にお散歩をする際は、できるだけ草むらを避け、街灯で足元がしっかり確認できる舗装されたルートを選ぶのが賢明です。

もし危険な植物を口にしてしまったら?

万が一、愛犬が有毒植物や除草剤の疑いがある草を口にしてしまった場合は、決して自己判断で無理に吐かせようとせず、すぐに動物病院を受診してください。

その際、以下の情報を獣医師に伝えるとスムーズな治療につながります。

「何を(植物の名前や特徴、あるいは除草剤の可能性など)」

「いつ、どのくらいの量を食べたか」

可能であれば、原因となった植物の実物や写真を病院に持参する

さらに詳しく知りたい方へ
お散歩コースだけでなく、家の中の観葉植物の危険性や、さらに多くの有毒植物リストを知りたい方は、獣医師が執筆したPETOKOTOの有毒植物25選も参考にしてみてください。

【獣医師執筆】犬が食べてはいけない危険な植物・観葉植物25選|食べた場合の対処法やしつけ | ペトコト(PETOKOTO)
室内に飾る観葉植物から庭や散歩中に出会う花まで、実は犬が食べてしまうと中毒症状を引き起こす危険な植物はたくさんあります。犬が食べてはいけない植物を獣医師の佐藤が解説します。

愛犬を危険な植物から守るために

毎日の楽しいお散歩コースにも、犬にとって危険な植物や思わぬトラブルの種が潜んでいます。

「ちょっとニオイを嗅いでいるだけだから」と油断せず、愛犬が草むらに顔を近づけているときは、何を口にしようとしているのかしっかり観察することが大切です。
特に初めて歩く道や、除草剤がまかれているかもしれない場所では、リードを短く持って愛犬をコントロールできるようにしておきましょう。
そして、お散歩の後は、脚の裏や体に、棘などが刺さっていないか、ブラッシングをして確認しましょう。

私はお散歩コースで、知らない野草に愛犬が近づいたり、食べそうになったり、万が一口にしてしまった時、写真に撮って危険な植物なのかを検索しています。
Googleの画像検索や、植物の名前を調べるアプリなどを使っています。

普通に生えている草が、案外毒性があるものが多いです。(毒性の強弱はありますが)
なので、できれば草を食べさせないようにしたほうが良いかもしれません。

毒性のない草でも、大量に食べて消化不良をおこしたり、長い草がのどに詰まったり、鋭い葉の先で口の中や内臓を傷つけてしまうリスクもあります。

お家のお庭で、除草剤など撒いていなくて、安全と思っても、雑草はどこからか種が飛んできて
気づくと生えてしまいますよね。

万が一の事態を防ぐためにも、今回ご紹介した危険な植物の特徴や生えている場所を頭の片隅に入れ、愛犬との安全で楽しいお散歩タイムを満喫してくださいね!

安全で快適なお散歩スポットを探している方へ

道端の雑草や除草剤のリスクを避けて、のびのびと歩ける場所をお探しなら、整備された自然公園などもおすすめです。
涼しく歩けるスポットはこちらで紹介しています。

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